2024年08月のメルマガ

脳内の炎症がうつや自律神経失調症の原因! 日本自律神経研究会 No.269

配信日:2024.08.30

こんにちは、日本自律神経研究会(JANA)の鈴木です。


今回からHTML方式でメルマガが届く方がいっらしゃいます。 読みやすくなれば幸いです。


先日は、うつや自律神経失調症の原因の一つとして、ミクログリアが引き起こす脳の炎症についてお話しさせていただきました。 簡単に振り返りますと、以下のような流れで症状が発症するとお伝えしました。


  1. パワハラや過重労働、いじめ、あるいは過度のストレス
  2. 体内に炎症が起こる
  3. 脳内のミクログリアが過剰に活性化する
  4. 脳内炎症によって神経機能が低下する
  5. うつや自律神経失調症が発症する

今回は、ミクログリアが過剰に活性化した場合に、他にどのような影響が生じ、どのような症状につながるかについてご説明いたします。


< ミクログリアの過活性の影響 >


  1. 慢性的な神経炎症
    前回もお話ししましたが、ミクログリアが過活性化すると脳内で持続的な炎症が引き起こされます。
    この炎症により神経細胞が攻撃され、脳内のシナプスが破壊されることでさまざまな症状が現れます。
  2. 酸化ストレスの増加
    過活性化したミクログリアは、活性酸素や一酸化窒素を過剰に産生します。
    これらの物質は神経細胞やその周辺にダメージを与え、神経細胞の機能障害や死を引き起こし、神経細胞変性が促進されます。
  3. ニューロンのアポトーシス誘導
    ミクログリアが分泌するサイトカインは、ニューロンにアポトーシス(プログラムされた細胞死)を引き起こすことがあります。
    これにより、脳内の神経ネットワークが破壊され、思考力や認知機能、判断力の低下が見られることがあります。
  4. 血液脳関門の破壊
    ミクログリアの過活性は、血液脳関門の働きを低下させます。
    これにより脳内に異物や免疫細胞が侵入しやすくなり、さらなる炎症と神経損傷が促進され、症状がさらに悪化する可能性があります。

< ミクログリアの過活性の治療や調整 >


  1. 抗炎症薬の使用
    一部の抗炎症薬はミクログリアの過活性を抑制し、神経炎症を軽減する効果が確認されています。
  2. 非薬理的アプローチ
    瞑想や適度な運動、バランスの取れた食事療法など、生活改善もミクログリアの活動を調整し、炎症を軽減する可能性があるとされています。
  3. クレニアルテクニック
    クレニアルテクニックは、頭蓋骨のゆがみを整え脳脊髄液の循環を改善することで、ミクログリアの過活性を自然に抑制します。
    この手技により、ミクログリアの攻撃で傷ついた神経細胞など、脳内の老廃物の排出が促進され、神経炎症の軽減と機能低下した脳の働きを正常に戻すとされています。

また、体内の持続的な炎症が脳内のミクログリアの過活性を誘発するため、体調を整えることが非常に重要です。 これまでもお伝えしてきた「不眠やめまいといった体の症状だけでなく、うつやパニックなどの精神疾患も体から治す必要がある」という考えが、脳科学の進展によって裏付けられていることをとてもうれしく思います。


こうした知識をさらに深める機会として、JANAが開催する『クレニアル・テクニックセミナー』をぜひご検討いただければと思います。 実践的な技術と最新の理論を学ぶことで、患者さんにより良いケアを提供できると確信しています。



日本自律神経研究会 代表 鈴木直人


脳内の炎症がうつや自律神経失調症の原因! 日本自律神経研究会 No.268

配信日:2024.08.23

こんにちは、日本自律神経研究会(JANA)の鈴木です。


近年の研究により、うつや自律神経失調症の原因が脳の炎症状態によるものと分かってきました。


脳内の炎症は「ミクログリア」の過剰な活性化によって起こります。
本来ミクログリアは脳内の免疫細胞として、脳の健康を保つ役割をしています。


しかし、パワハラや過重労働、いじめやトラウマ的出来事、あるいは大事故、重篤な感染症、大手術、出産など、身体に大きなダメージを負うと、ミクログリアが過剰に活性化し、脳内を攻撃し脳を炎症状態にしてしまうのです。


通常ならば、これらの炎症は時間とともに収まりますが、ダメージが大きい場合や、頭蓋骨にゆがみがあると炎症が長期間続いてしまうのです。


すると脳の機能が低下しうつや自律神経失調症、パニック、適応障害など様々な障害を引き起こすことになります。


10月24日から行われる『クレニアル・テクニックセミナーin大阪』では、ミクログリアの過剰な活性化によって引き起こされた脳内の炎症を軽減させ、うつや自律神経失調症を改善させる方法が学べます。


具体的には、脳脊髄液の循環を促進することでミクログリアの過剰な活性化を鎮静させます。
またミクログリアが過剰に生産した炎症性サイトカインの除去や炎症によって生成された不要な物質の除去も促進します。


このセミナーを通じて、あなたの施術領域が拡大し、より多くの方に喜んでいただけるでしょう。 それとともに売上も上がることでしょう。


< 再受講の方へ >
このミクログリアに関しては、初級1回目と中級1回目に座学を行います。
最新情報なので参加されることをお勧めいたします。


日本自律神経研究会 代表 鈴木直人


景気後退か!? セミナーに参加しやすくします。『クレニアル・テクニックセミナー in 大阪』 日本自律神経研究会 No.267

配信日:2024.08.09

こんにちは、日本自律神経研究会(JANA)の鈴木です。


最近、業界全体を見ると、景気悪化の影響を受けているように感じています。


そこで日本自律神経研究会では、「応援プロモーション」と題しましてセミナー参加など、より学びやすくするための取り組みを始めます。


みなさまがセミナーで学んだ技術や知識を活用し、景気悪化の中でも「繁盛する治療院」になれるよう願っております。


ところで、先日開催した『クレニアルテクニック入門セミナー』では頭蓋骨のテクニックに加え解剖学や生理学の知識が、極めて重要であることに多くの参加者が気付かれました。


前回のメルマガでもお伝えしましたが、現代は一般の方の知識レベルが高まってきています。
そのため、われわれ治療家・セラピストもさらなるレベルアップが必要です。


初診の時に「この先生なら私を治してくれる」と思っていただけなければ、次の施術につながりません。
今の時代、人々は「コスパ」や「タイパ」を重視し無駄な時間やお金を使いたくないと考えています。


「それでは治らないよ!」
と言いたくなる気持ちは分かりますが、その言葉を口にするのは、患者さんの信頼を得てからです。


信頼を得るためには、初診で「ここなら治る」と患者さんが思っていただける「何か」が必要となります。
それは、テクニックはもちろんのこと、深い知識と優れたコミュニケーション力です。


さて、10月から始まる『クレニアルテクニックセミナー 初級・中級・上級コース』ですが、ここから「応援プロモーション」を発動します。


先ほどお伝えした通り、景気悪化の中でも繁盛する治療院になれるように、みなさまの技術力・知識力・コミュニケーション力向上の応援としまして、価格や支払い条件(分割手数料無料)を緩和いたしました。
詳しくはこちらをご覧ください。


今回は急な対応だったため不十分な対応になりますが、今後は更に参加しやすいように対応を進めていきます。


日本自律神経研究会 代表 鈴木直人


3つの難題をクリアせよ! 日本自律神経研究会 No.266

配信日:2024.08.02

こんにちは、日本自律神経研究会(JANA)の鈴木です。


突然ですが、お知らせした方がいいと思いますので、最近私が強く感じている時代変化のことをお伝えします。
長文ですが、大切なことなので最後までお読みいただければうれしいです。


我々は今、以下の3つの難題をクリアするための準備をしなければなりません。
1.患者さんの知識レベルの向上  
2.物価高  
3.人口減少


ご存知の通り、今は調べたいことがあればChatGPTに質問すればすぐれた答えが返ってきます。ChatGPTは非常に優秀なので、私は有料版を契約しました。まだまだなところもありますが、それはほんの一部。それらも今後学習され更に優秀になっていくでしょう。
最近では教育系のYouTubeも内容の濃い動画も多くみられます。
これらで学ぶと、一般の方でも知識レベルはかなり高くなります。


このようなレベルの高い患者さんは、少々勉強しているぐらいの治療家以上の知識があります。 そのような方が来院した場合、その方の質問に満足のいく返答ができるかどうかでリピートにつながるかが決まります。
それ以前に、ホームページがそのレベルの高い患者さんに「ここに来院したい」と思っていただける内容でなければなりません。
このようにレベルが高い患者さんはまだ5~10%程度でしょう。しかし1年後には30~50%に。2~3年後には70~80%に達するでしょう。


更に、物価高で消費者は節約志向になっております。これは、ライバルの治療院との戦いではなく、他の消費との戦いとなっていることを意味します。
端的にいうと「他の出費を節約してでも来院したい」と思っていただけるかどうかということです。


そして、人口減少にも拍車がかかっています。相対的に人が少なくなれば患者さんも少なくなって当たり前です。


この三つの難題をクリアするためには、「更にレベルを上げていく」ということは当然として「プロダクトアウト」ではなく「マーケットイン」の商品・サービスが必要になります。


プロダクトアウトとは、企業側が「こういうのどうですか?」と商品・サービスを提供することです。
マーケットインとは、市場が「こういうのが欲しい」と望んでいる商品・サービスを提供することです。


つまり「患者さんが本当に望んでいることは何か」をつかみ、それを提供することが「他の出費を節約してでも来院したい」にもつながりますし、人口減の中でも市場やターゲットを広げていく唯一の方法になります。


時代は大きく変化しました。
「変化するでしょう」ではなく「変化した」という過去形です。


「時代の変化には必ず使命と目的の変化を伴う」といったのはピーター・ドラッカーです。


これからの時代の我々の使命とは何か?
これからの患者さんたちの目的は何か?


これが分からないと今まで通りではうまくいかなくなります。
新年にみなさまにお配りした「年頭のご挨拶」を貼り付けておきますので、今時期にもう一度ご覧いただければと思います。特に前半部分。
考えるきっかけになればうれしいです。



新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


< 日本という環境 >
新年そうそう暗い話ですが、現実なので目を背けずにお伝えしていきます。
「日本」という環境が経営をしていくうえで年々悪化しているのは今さら言うまでもありませんね。人口減少に始まり、円安、社会保障費の増加、更なる増税も見えてきており、お金を産む能力も世界に比べて成長していないようです。


日本は国の借金も多いですが実は対外資産も多い。そのため、日本はそう簡単にはデフォルトになるということはありません。しかし、保守的な経済構造が強いため、経済を自ら活性化させる力は一部を除いては見られません。このような環境下で我々は人生を歩んでいくことになります。


ちなみに「一人当たりのGDP(国内総生産)」という、その国の生産性を表す数字がありますが日本はアメリカの6割程度、ドイツの7割程度です。また、アメリカの平均時給は33.44ドルです。1ドル140円だとしても円に直すと4,681円。日本の平均時給は1,280円ですから、いかに生産性が低いかがお分かりでしょう。


我々でいうと、生産性が低いというのは治療費が安いということです。適正価格に値上げができるような商品・サービス、そして人間性を持っていなければへたすると時給1,280円の仕事になってしまいます。売上が少々多くても労働時間が長ければ生産性は高くありません。もしあなたがそのような状態ならば、大きな問題と自覚する必要があります。言うまでもありませんが、年を取れば長時間働けなくなりますからね。


このような中、日本の経済状態の悪さが目立ってきました。昨年のごあいさつでは「治療という必要性の高いサービスを提供している治療院で年間売上が1000万~1500万円の規模ですと、景気にほとんど左右されません」とお伝えしたと思います。おそらく、会員さんの多くはコロナ後の売上の戻りも早かったのではないでしょうか。


しかしここ一年で国内の景気の変動幅が大きくなってきたため、年間売り上げ1,000万~1500万円という小さな市場にも景気動向の波が押し寄せるようになってきたのです。
10年前なら自律神経失調症に対応できたり、4~5年前までならば、うつ・パニックなどの精神疾患に対応できたりすれば景気がどうなろうとあまり問題になりませんでした。
しかし今は状況が変化してきました。必要性を感じていても生活するのに精いっぱいの方も増えてきており、節約対象に治療が含まれて来た感じです。現在、日本自律神経研究会の会員の中でも徐々に売上が減り始めてきているところが出始めております。


これは景気の悪さに加えて所得格差が大きくなってきていることも関係しているでしょう。所得の中間層の多くが大きく収入を減らしているのです。
どちらにしても、支払う金額以上の対価を提供できなければ節約対象にされることは明白です。


< 高度の心身へのアプローチ >
当会に所属されている先生ならば、自律神経に特化した治療院にお勤め、または経営していると思います。しかし、この程度の特化ではもう特別な治療院ではなくなっています。そのため、自律神経だけではなく更に高度な心身へのアプローチを行えるようになる必要があります。


実際に悪化しているうつや自律神経失調症の回復期においては、施術を受けるという「受け身的な治療」だけでは限界に感じることも多くなりました。そのような患者さんには、能動的な体の動きなどを使いながら心身へのアプローチすることも必要であり「それを提供できるのは我々だ」という意識が私には強くあります。
実際、私は治療をするだけではなく、心身のリハビリとして「心身トレーニング」を行うことが多くなってきており、それが症状改善だけでなく患者さんの生活の改善にもつながっています。


去年はレベルアップセミナーで『大脳新皮質へのアプローチ』をお伝えし、神経学的な体へのアプローチをお伝えしました。その際も神経や脳の機能を考えて「どのように体を動かすと機能がどのように回復するか」ということをたくさんお伝えいたしました。その中で少しですが「それが心理的にどうつながっているか」などもお伝えさせていただきました。
このように「体の専門的知識」と「心の専門的知識」を統合していくことが、今後の心身の改善にはとても重要だと感じています。


これに続き、2024年のレベルアップセミナーでは、治療家が現場で行える形の『ソマティック・サイコセラピー』(身体心理学的療法)を体系的に、そして現場で導入しやすい形でお伝えしようと考えています。


『ソマティック・サイコセラピー』は、精神医学史上で最も急進的と言われるフロイトの弟子であるウィルヒルム・ライヒが、1930年代に精神病を体からアプローチする「ヴェジェット・セラピー」を提唱したところから始まりました。
その最初のアプローチはなんとマッサージだったのです。このように精神的な問題の原因の多くは体にあることは今さら言うまでもありませんね。


『ソマティック・サイコセラピー』とは、ストレスとなる原因にはその人自身の問題があり、それを体を通して発見し、体を通して改善させていくアプローチになります。


昨今、社会制度の問題で親子関係に問題がある人が増えたり、インターネットやSNSの普及などで実際の人と人との関係性が希薄になっていたりするため「信頼できる人とリアルにつながりたい」という欲求はとても大きくなっています。


体の治療だけをするよりも治療や言葉かけ、あるいは心理的アプローチにより患者さんが我々に対して「私のことを分かってくれている」という信頼や安らぎを感じる。
そして、どのような原因で症状が起きているのか、改善するにはどうしていくかといった明確なアドバイスで患者さんの不安が減少し将来の希望が見えてくるようになります。


患者さんにこのように思っていただくには、今までの延長線上で仕事をしていては限界があります。そのため、更に高度な心身へのアプローチを一緒に学んでいきましょう。私も提供できることは全て提供していきますので「あそこはレベルが違うよね」という治療院を作っていきましょう!


そのためには自分の問題にも取り組む必要がありますので、今年はワークショップも東京・大阪で行いますので、この機会を利用していただければと思います。


では、今年もがんばってまいりましょう。



日本自律神経研究会 代表 鈴木直人




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